転職を考えるときに、外来看護師の求人を目にすることも多いはず。
夜勤がない、日曜休みなどは、とても魅力的な条件ですよね!
この記事では、
「外来看護師って働きやすいのかな?」
「外来での仕事ってどんなものがあるのかな?」
「どんなひとが外来看護師に向いているんだろう?」 など、
実際の病院外来勤務経験から、外来看護師の仕事内容や向いている人について解説していきます!
外来看護師の仕事
「外来」とは病院に入院せず、通って診察・治療を行うことです。
外来の一般的な流れは、最初に受付をして、診察、検査、処置などを受け、最後に会計を行うというものです。
また、一般外来が閉まっている夜間や休日の急を要する診療や、救急車で搬送された患者さんの治療など救急外来診療も、病院が担う重要な外来診療の一つです。
医療機関には、症状が軽い場合に通う「クリニック」や専門的な診断が必要な場合に通う入院設備のある「総合病院」などがあります。このような総合病院(外来病棟)やクリニックで働く看護師が「外来看護師」と呼ばれます。
外来看護師の役割
外来看護師は、混雑する中で患者さんがスムーズに診察・治療できるよう支援する役割があります。
また、外来は患者さんを最初に受け入れる場所であり、病院の印象を決める大切な役割を担います。
そのため、外来では素早いアセスメントや瞬時に患者さんの状態を察知する能力や判断力が求められます。
外来看護師として働くメリット
基本的に夜勤がない
外来看護では、救急外来を除き基本的に夜勤はありません。規則的な生活を送れるため、体力的・精神的な負担は少なく、家事や育児との両立もしやすい環境にあると思います。
夜勤なしで日勤常勤として勤務可能な点は、外来看護師として働く大きなメリットだといえます。
いろいろな診療科の勉強ができる
総合病院の外来であれば、複数の診療科をあげていることがほとんどです。
そのすべての診療科の補助につく可能性があるため、幅広い診療科の知識や技術を身につけることができます。
また、病棟のようにトイレ介助や保清の援助のような看護業務はほとんどありません。
ただ、病状の悪化による緊急入院には対応が必要なため、ある程度の急変対応能力や処置ができる能力が求められます。
スタッフの数が多く、急な休みなどに対応しやすい
病棟や外来で経験を積んだスタッフが勤務していることも多く、協力体制ができているところでは、
急な欠勤が出たり、忙しいときなども、スタッフ間で臨機応変にフォローしあいながら勤務できるでしょう。
外来看護師として働くデメリット
覚えることがたくさんあり、業務がとても忙しい
病棟で勤務するのに比べて、日々いろいろな診療科の補助につくため、覚えることがたくさんあり、慣れるまでに時間がかかることがあります。
医師と協力しながら診療をすすめて行く立場にあるため、医師によって処置の方法がちがうなど、一つ一つ対応していかなくてはならないので大変です。
患者さんの待ち時間をなるべく減らすような工夫をしながら、複数の処置や説明を行っていかなければならないため、基本的にとても忙しいです。
患者さんとゆっくり関わる時間が少ない
診察室の介助につきながら、処置の介助や検査の説明、入院・手術の説明など、たくさんの業務を同時進行でこなしていく必要があるため、一人一人の患者さんとゆっくり関わる時間がなかなか持てません。
短い時間で患者さんの不安や希望を把握し、自分の業務も調整しながら柔軟に対応する力が求められます。
クレーム対応が多い
外来では数多くの患者さんと接するため、その分クレームを受け止める機会が多いのも事実です。
患者さんやご家族に寄り添い、治療や検査に対する不安を和らげられるような安心感や信頼感を醸し出すような接遇能力が必要な場面が多くあります。
外来看護師のタイムスケジュール
総合病院の外来看護師の1日のタイムスケジュールをご紹介します!
整形外科 診察室編
勤務開始。申し送り、朝礼。
各診察室の準備、今日の予定確認や、注射薬の準備など。
診察開始。診療補助と、消毒やギプスカットなどの処置、診察室での注射などを医師の協力しながらすすめていく。
検査の案内や次回予約の説明。術前検査の案内や、入院書類作成と説明。
優先度の高い緊急受診患者の来院があれば医師に確認しながら処置をすすめる。
明日の入院、検査予定患者の情報収集。
ほかの看護師と交代で食事の休憩へ。
午前中と同様に、診療補助と処置の介助。
入院・手術予定患者の書類作成、説明など。
診察終了後はカルテ入力、申し送りが必要な項目はファイルへ整理する。
診察室の片付け、常備注射薬の確認。
処置室や通路の片付けと掃除。器械類の定数確認と使用した器械類を滅菌へ出す。
物品の補充と点検、曜日によっては物品や薬品の発注、救急カートの点検。
ほかの看護師と交代で休憩へ。
休憩が取れていないほか部署への応援、夜診の準備など。
勤務終了。おつかれさまでした!
採血・点滴室編
朝礼参加。物品確認、点検。常備注射薬の確認。
受付番号順に予約患者の採血、点滴などの処置。
診察開始時間。当日緊急オーダー検査や処置があれば指示確認しながらすすめていく。
採血、点滴、注射、VS測定、放射線科や内視鏡室、心電図などの生理検査の検査室と連携しながら
検査や処置。
緊急入院患者がでたら、指示によりルートキープや採血、検査搬送、入院担当看護師と協力しながらすすめる。
容体変化時は医師の指示のもと対応していく。
枕カバーやシーツの交換。ストレッチャーやワゴン、車椅子や点滴支柱台の消毒。
手のあいたスタッフから順番に休憩。
午後からの造影CT、造影MRIなどの患者の来院に合わせ、検査の準備をする。(ルートキープや採血など)
午前中と同様に、採血、点滴、注射、指示のあった処置をすすめていく。
造影検査の患者の準備と、検査介助。検査後の状態確認。安静介助。
緊急入院患者の処置と検査。カルテ入力。
順番に休憩。
休憩の取れていないほかの部署の応援。
物品の補充や薬品定数の点検、曜日によっては薬品や物品の発注。救急カートやモニター類の点検。
勤務終了。おつかれさまでした!
外来看護師がむいているのはこんなひと!
てきぱきと仕事をこなせるひと
外来には、1日に多くの患者さんが来院されます。
診察時の混雑による待ち時間をなくすためにも、看護師は限られた時間で多くの患者さんに対応しなければなりません。
医師の補助などもあり業務量が多いので、スピード感をもってテキパキと業務を進める必要があります。
そのため、業務に優先順位をつけて自ら冷静に対処できる方は向いています。
コミュニケーション能力が高いひと
外来看護師は1日に多くの患者さんと関わり、さまざまな理由で来院された方の対応を任されることも多いでしょう。少ない時間で患者さんと上手くコミュニケーションをとり、状態を把握する能力は必要です。
また、医師や他職種との連携が必要になるので、その際に必要な情報を正確に伝えられるコミュニケーション能力も大事になります。
クレームに対しても冷静かつ真摯な対応を求められることもあります。幅広い場面でコミュニケーションをとれる方が向いているでしょう。
ワークライフバランスを重視したいひと
外来は、「残業が少ない」「夜勤がない」「休日が固定」などのメリットがあります。
外来看護師の業務に関しても、医師の診察補助がメインのため病棟と比べて身体的負担も少ないです。
スケジュール管理がしやすいので、子育て中の方やプライベートの時間を確保したい方にはおすすめといえます。
ただし、夜勤手当がないので給与アップを目指したい方、看護師としてスキルアップ・キャリアップをしたい方は病棟勤務が向いているでしょう。